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‘Seicho no genkai’ o meguru sekai chishikijin 71-nin no shogen (1973)

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‘Seicho no genkai’ o meguru sekai chishikijin 71-nin no shogen

(1973)–Willem Oltmans–rechtenstatus Auteursrechtelijk beschermd

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56 ライナス・ポーリング

ライナス・ボーリソグ (Linus Pauling) 氏はカリフォルニア州スタンフオード大学の化学の教授である。

一九〇一年に才レゴン州ポートランドで生まれ、カリフォルニア工科大学で一九二五年に博士号を取り、同大学で一九二二年から一九六三年まで教授陣の一員になった。また、コーホル大学, イリノイ大学、MIT、ハーバード大学、ブリソストン大学、およびインドのマドラス大学の客員教授にもなった。

彼の科学上の策績の多くは、さまざまな方法で化学結合の性質を扱ったものである。他の面では、蛋白質の構造、全身麻酔の分子的基盤、病気をおこす異常分子の法則、精神病に関連した異常酵素などをも研究した。また原子核の構造の理論と核分裂の過程の性質をも研究した。最近の仕事は、化学の生物学的医学的問題への応用を中心としている。

一九五四年にはノーベル化学賞を受賞した。一九六三年にはノーベル平和賞も与えられた。また、国際レーニン平和質、がンジー平和賞、およびその他の賞や勲章を受けた。

その最も著名ないくつかの著書には、『ノー・モア・ウオー』’No More War!’『分子の造型』’The Architecture of Molecules,’「科学と世界平和』’Science and World Peace’, Albert Szent-Györgyi に捧げられた、『さらば風邪薬』’Vitamin C and the Common Cold’などがある。

 

「成長の限界』の研究はよく御存知ですか。

 

ええ。

 

将来の地球をよりよく管理するために地球を組織したり、地球の目録を作成したりする努力は有益だとお思いですか。

 

有益なばかりでなくて、必要でしかも重要なことです。われおれがこれまでとってきた進路は、人類の将来の世代に不正を働くような進路です。われわれが、将来

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の人類からすべての地球の富を盗みとるのは適当ではないという倫理原則を念頭において、資源の目録を作成し、これら資源の使用法を分析し始めなければなりません。

 

一九七六年には幾ダースもの国、つまり世界の国々の四分の一が、電力生産用の大規模な原子炉をもつていることになるでしょう。アメリ力だけでも、一九九〇年までに、三〇〇の動力炉ができることになるでしょう。この安全性はどうなのですか。

 

大災害がおきる確率はゼロなのかという意味では、これらの炉は安全ではありません。炉の事故が将来もおこるだろうということを示すのに十分な回数の事故が、これまでに発生しました。私自身は、核分裂型の原子炉は建設されるべきでないと思います。というのは、ひとたびそれらが数億ドルをかけて建設されれば、使用されるのにほとんど確実なことだからです。それらは、放出される放射能によって危害を及ぼすでしょう。だから、この種の原子炉は、公衆にとって、全人民にとって、ある いは地球にとって、真の危険となります。地球の表面に多量の放射性物質を拡散するような重大な事故が、まだおこりうるからです。

 

ギャングたちが手製の原子力装置を作ることさえ可能になるとか、ハイジャッカーがテネシー州オークリッジにある原子力施設を爆破するぞと脅迫するといったたぐいの、人間の非理性的な行動の可能性を原子科学者は十分考慮に入れていない、とかいうことが言われてきましたが。

 

ええ、勿論です。それは本当に危険です。私も、核分裂物質が完全に管理されうるものだ、と述べたことはありません。核分裂同位元素を生産している施設から、なくなったことが発見されないような形で一定量の核分裂物質を盗み出すことは可能です。この核分裂物質は、破廉恥な人々の手に、あるいは小国の指導者の手にさえ、入るかもしれません。あるいはそれを扱うことのできる私人や組織が、世界に損害を与えるかもしれませ んGa naar eind〔註1〕

 

そんなことが本当に可能なのですか。「一匙のストロンチウム九〇は全人類を殺すに足りる」というキャッチ・フレイズは、それでは本当なのですか。

 

もし一人の人に匙一杯分を与えれば、それは十分でしょうが、一匙のストロンチウム九〇を大気中にばらまい

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ても、全人類を殺すことにはならないだろうといえます。すでに、もっとずっと多量のストロンチウム九〇が大気中に拡散しています。しかし、これだけでも、害を与えるには十分です。つまり、何人かの人を癌で死なせ、はなはだしい肉体的または精神的欠陥をもった子供や幼児を生まれさせるには十分です。私の蓍書『ノー・モア・ウォー』とノーペル平和賞受賞講演の中で、私は、一九五八年および一九六三年の時点までに行なわれた核実験にょって生じた被害の量を、それぞれ推定してお きました。一九六三年の時点についていえば、それは一六○○万人にのぼります。すなわち、すでに行なわれた核爆発実験の結果、一、六〇〇万人の幼児が、はなはだしい肉体的または精神的欠陥をもって生まれたと推定できるのです。彼らは、もし核爆発実験が行なわれていなかったならば、完全に正常だったでしょう。たった六〇〇メガトンの核爆発がどんな影響を及ぼすかということは、これでおよそわかるでしょう。これが一九六三年当時までに、一部は核分裂で、一部は核融合で爆発させら れた核爆発物の総量なのです。

 

地下核実験が地球にとって危険でないということを誰が確証できますか。

 

さあ、誰ができるでしょうか。一五年ほど前に、国務長官ジョン・フォスター・ダレス氏が、この研究ではわれわれみんながモルモットにならねばならないと言い出したといわれたことがありましたね。ダレス氏は、人々に対して加えられる危害の量を正しく考えることなく、この方向にわれわれを進ませた責任者の一人だったといえるでしょう。勿論、原子力委員会は、利用可能な情報を隠匿してしまいました。原子力委員会からこれらの点についての情報をえることは非常に困難でした。勿論、 ソビエト連邦の類似の権威筋も、核放射能、つまり核爆発実験からの放射能、によって人々に加えられる危害の量に関する情報の隠匿については、同様の経過を辿りました。

 

カルテックGa naar eind〔註2〕で地下の原子力発電所は実用に耐えることが確証されましにが。

 

発電所を地下に置くということは、少し余計に金を支出するというだけのことです。これによって危害が生じなくなるとは思えません。依然として、ある程度の危険が残るでしょう。というのは、地下の発電所にも爆発の

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可能性があり、また、例えば放射能物質によって地下水が汚染される可能性があるからです。使用されるエネルギーの総量を規制すべきだというのが私の信念です。私自身の基本的な倫理原則、つまり人間の苦悩を最小限にするという原則に従えば、です。私の信ずるところでは、ますます大量のエネルギーを利用可能にしたり、その日その日の単純な経済的考慮だけにもとづいて、われわれの送るべき生活の性質を決めさせたりすることは、人類の福祉、個々の人間の幸福にとって重要なことで はありません。たとえば、現在よりもずっと単純な-したがってずっと良い-輸送手段でもやっていけるでしょう。ハイウエイを走る場合の標準速度を時速七〇マイルに定めたり、無料高速道路で他の高性能の車を追い越せるよ5な急速な加速性能をそなえたりする必要はありません。現在使用されているエネルギ-量を制限したとしても、われわれは同じように幸せであり、多分一層幸せになるでしょう。電力会社が一層多くの発電所を建設するために、今から二〇年後には今より四倍の人当りエネルギーを もたなければならないと宣伝しているのは、非常に有害であり危険であります。

 

あなたは地下の原子力発電所を建設するには少し余計にお金がかかるだけだといわれました。しかし、バルチモア・ガス・アンド・エレクトリック会社は、七億ドルの費用のかかる二つの原子力発電所の建設計画を、環境上の反対のために断念しています。コン・エディソンのような他の会社は、必要な資金がないために拡張を切り詰めています。原子力発電所を安全なものにして地下に設置するためのお金は、一体どこにあるのでしょうか。

 

私はそれを擁護しているわけではありませんよ。ただ論評を加えただけなんです。原子力発電所を建設せよと唱道しているわけではありません。そんなものがなくてもやっていけると思います。われわれはもうと単純な生活をすべきです。われわれの経済は、世界の富を維持しうるような方向に規制されるべきだと信じます。

 

ここでもあなたは『成長の限界』に賛成なさるわけですね。

 

そうです。私はそれを擁護します。人口は減少すべきだと信じます。生活の質が減退しています。人が買える

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商品の量は膨張しています。しかし、アメリ力人が食べている食料の質は、五〇年前あるいに二〇年前にくらべてさえ低下しています。それは急速に悪化しています。一九六七年にニュ-・デリーで講演した時、私は、アメリカには一億五、〇〇〇万人だけが住むべきだと信じている、とのべました。現在では二億一.〇〇〇万人います。私は、生活様式、労働必要量、利用可能な消費財の量、食料、飲料水、リクリェーションの機会、荒野や森林等を維持する必要性、等々の分析を試みました。そ の結果、アメリカにはすでに人間が多すぎるという結論に達しました。インドの人口は一九六七年の一月に五億人に達しましたが、インドにはその代わりに一億人だけが住むべきだ、と私は推定しました。世界の他の国々では各人が良い生活を送れるような最適人口は、恐らく三五億人ではなくて一〇億人というべきでしょう。アメリカの目標が、国民総生産が毎年一〇パーセント増加することでなければならないとは信じません。われわれはGNPの成長を止め、減少さえさせるべきであり、同様に人口も 減らすべきであると思います。

 

あなたは興味がおありのことと思いますが、ハーマン・力ーンGa naar eind〔註3〕教授は、至福千年期には資源をたくさん持ち、容易に二〇〇億の人間を養っていけるだろう、と私に語りました。このように、科学者の信念や理論は何が可能であり何が不可能であるかについて、途方もなく隔たっているように思われますから、公衆は腰を信ずべきか迷うに違いない、と思われますが。

 

一四年前に私がカリフォルニア大学のエドワード・テラ ーGa naar eind〔註4〕と討論をしていた時、誰かが妻に言いました。「あなたのご主人のいわれることと、テラー教授のいわれることは、まったくちがっています。どちらのいうことを信じたらいいのか、どうすればわかるでしょう」。その時、私の妻は答えました。「二人をごらんになって、二人の話をよくお聴きになることですわ。その上でどちらを信じたらいいのか、お決めになったら」と。この場合もそうです。ハーマン・カーン氏は私のクラスの学生でした。三回だけ講 義に出席してから、彼はその科目を放棄しました。ハーマン・カーン氏がこれらの問題に倫理や道徳の観点から取り組んだとは思いません。科学的技術的に可能になる事はすべて実行されるだろうと言われていますが、これは意味のないことです。それがた

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だ可能であるというだけの理由で、どんなことでも試みるべきだということにはなりません。地球上に一五〇億の人口をもつことが技術的に可能であるとしても、あるいはすべての可能な資源を便い、ただ人々を生かしておくという仕事のためにすべての事を犠牲にして破らを生かしておくことが技術的に可能であるとしても、そうすべき理由はありません。しなければならないことは、地球上では何人の人間がほどよい生活を送ることができるかを決め、それから、それだけの数の人々がこうし た生活を送れるような目標に向かって漸進することなのです。

 

将来の地球の管理において、科学者はどんな役割を果たすのですか。

 

もちろん、誰でもが科学について何らかの知識と理解をもつべきだと思いますが、科学省が世界を運営すべきだとは信じません。彼らは貢献すべきではあります。科学者には二つの義務があると信じます。まず、彼の仲間の市民が彼のもっている特別の知識や洞察の恩恵を蒙むるのを助けることです。これは教育的側面です。他の面は、諸問題に関して自分なりの決心をし、彼の意見が何であるかを仲間の市民に言うことです。これらの意見が表明されることは重要ですが、科学者による寡頭支配は もつべきではありません。

 

もし、ローマ・クラブが唱道しているような形で地球を管理していこうとするのであれば、たいがいは凡庸きわまる政治家による支配か、あるいはひどい場合には堕落した独裁制から、どうやって脱け出すことができるのでしょうか。

 

地球は凡庸な政治家や.その他の権力者たちにょってのみ運営されているのではなくて、不道徳な政治家、不道徳で強力な将軍、不道徳な実業家たちによっても運営されています。ビジネスの原則は、すべてを-道徳や倫理でさえ-利潤のために犠牲にすることにあるのです。これを政府が監督することになっていますが、勿論、政府も不道徳です。政府は広い視野をもっていません。未来を考えません。政府はその倫理的健全さのために決定を行うのではありません。便宜的で利己的なのです。これはわ れわれが変えねばならないことです。科学にはーつの根本的な基礎、すなわち真実を受け容れる正直さと率直さとがあります。これは科学の最も根本的な原則です。真実を追求し受容する正直さと率直さという、

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この原則は、政府、つまり世界政府に導入される必要のある原則です。これは実行がむずかしいでしょうが、この目標を達成するように努力しなければならないと思います。ローマ・クラブによってなされたような問題の分析は非常に重要です。ただし、基本的な原則が入っていなければなりません。その原則というのは、私が定式化し多くの場所で述べてきた原則、つまり現在存在している人々ばかりでなく、人類の将来の世代の苦悩をも考慮に入れた上での人類の苦悩を最小にする、という原 則です。私は、これこそが、すべての意志決定の基本的原則として使用されうるものであると信じています。

eind〔註1〕
対談36<アルパ・ミュルダール>、および、対談37<ラルフ・ラップ>を参照。また、『ニューヨーク・タイムス・マガジン』一九七三年二日四日号六面の、ラルフ・E・ラップによる『最後の恐かつ』という表題の記事を参照。その中でラップ氏は、核泥棒がウラニウムニ三五やプルトニウムを盗む場合に生ずる変化について他の人々と論争している。ラップ氏の記事には、最近の国連でのテロリズムに関する討論におけるソビエト代表ドミートリー・N・コレンスニクの次のような発言が引用されて いる。「ロビン・フグドは弓と矢で武装していたが、現代のテロリストは、ライフルと爆弾を持つ方を好む。将来には、彼らが死をもたらす細菌を持ったり、原子爆弾を盗んだりすることも可能になる。そしてこれらの爆弾の助けをかりて、彼らは、どんな政府でも脅迫できるようになる」〔『ニューヨーク・タイムス・マガジン』二九頁) 。
eind〔註2〕
ロサンゼルスのカリフォルニア工科大学。
eind〔註3〕
対談46<ハーマン・カーン>参照。
eind〔註4〕
対談45<エドワード・テヲー>参照。

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