Skiplinks

  • Tekst
  • Verantwoording en downloads
  • Doorverwijzing en noten
Logo DBNL Ga naar de homepage
Logo DBNL

Hoofdmenu

  • Literatuur & taal
    • Auteurs
    • Beschikbare titels
    • Literatuur
    • Taalkunde
    • Collectie Limburg
    • Collectie Friesland
    • Collectie Suriname
    • Collectie Zuid-Afrika
  • Selecties
    • Collectie jeugdliteratuur
    • Basisbibliotheek
    • Tijdschriften/jaarboeken
    • Naslagwerken
    • Collectie e-books
    • Collectie publiek domein
    • Calendarium
    • Atlas
  • Periode
    • Middeleeuwen
    • Periode 1550-1700
    • Achttiende eeuw
    • Negentiende eeuw
    • Twintigste eeuw
    • Eenentwintigste eeuw
Asu no chikyû sedai no tameni (1975)

Informatie terzijde

Titelpagina van Asu no chikyû sedai no tameni
Afbeelding van Asu no chikyû sedai no tameniToon afbeelding van titelpagina van Asu no chikyû sedai no tameni

  • Verantwoording
  • Inhoudsopgave

Downloads

Scans (164.25 MB)

XML (1.27 MB)

tekstbestand






Genre

non-fictie

Subgenre

vertaling


© zie Auteursrecht en gebruiksvoorwaarden.

Asu no chikyû sedai no tameni

(1975)–Willem Oltmans–rechtenstatus Auteursrechtelijk beschermd

Vorige Volgende
[pagina 209]
[p. 209]

22 茅陽一

茅陽一教授は一九三四年五月十八日札幌に生まれ、一九五七年東京大学工学部を卒業し、現在は同大学で制御工学を講義している。茅教授はローマ・クラブのための日本チームの主査である。著作としては次のものがある。『自動制御工学』(一九六九)、『適応制御課程』(一九七ニ)(いずれも共立出版)。

 

日本にはローマ。クラブの研究チームはいくつあリますか。

 

ひとつだけです。チームはひとつですが四つの異なったブロジェクトを持っています。

 

あなた方の研究の最初の成果が発表されるのはいつですか。

 

報告のぅち二つは一九七三年に出版されました。もぅニつは一九七四年に出るでしょう。

その四つのブロジェクトは主として何を取リ扱ってしますか。

 

私どもの四つのプロジェクトは、主として地球の未来とそれが日本にとって持つ関係とに関するものです。第一のブロジェクトは、鉄、銅、アルミニゥムその他の資源やェネルギー資源の問題に関係しています。ご承知のとおり、これらの問題に関するブロジェクトは、多数あります。しかし、そのほとんどは、例えばエネルギー問題それ自体であるとか、鉄の不足あるいはアルミ二ゥムの不足を別々に検討するとかいったょぅに、特定の問題を取り扱ったものです。われわれが現在行なっているのは、あらゆるユネルギー問題を同時に取り 扱ぅといぅ広範な研究です。それを一つの単位として、つまりシステムとして研究しているわけです。このブロジェクトは一九七ニ年に開始されました。現時点、つまり一九七三年

[pagina 210]
[p. 210]

十月現在では、作業のほぼ三分のニを完了したと言えそうです。このブロジェクトだけでも、何人かの専門家がたずさわっています。その他のブロジェクトの中には、鉱物資源およびェネルギー資源の供給に関する既知のあらゆる研究のレヴューを試みているものもあります。それが完成すれば、資源の価格、供給、および需要の問の関係を一つに結びつけたモデルができるでしょう。もっともこれまでのところでは、主として鉱物資源やエネルギー資源の将来の供給状況を検討してきました。その他、もうー つの重要な研究も行なわれました、つまり廃熱と炭酸ガスが気候に及ぼす影響をも検肘したのです。ご承知のとおり、日本の研究者の中にはこれらの問題をシミュレーションの方法を用いて研究してきた人もいます。いうまでもなくこの種の問題は地質学や気象学に関係しています。そこで例えば、地表の平均温度を空中に排出される炭酸ガス依および熱货と関係づけて示せるようなシミユレーシンモデルが作られました。もっともこの種のモデルは依然として不完全なものであり、私どもは現在その改良に取り組 んでいます。私どもはこれまでに発表されたモデルの中にいくつかの欠点を発見し、この種の問題を取り扱うための全く新しいシミュレーションモデルを作ってみました。

二番目のブロジェクトは、国際分業に関するものです。私どもは、このブロジェクトで一つの非常に重要な問題を取り扱っているつもりです。このブロジェクトは、一種の世界モデルのブロジェクトだと呼ぶことができましょぅ。私どもは、MITのメドゥズ教授達が最初『成長の限界』の研究に際して作成したのとは非常に異なる穜纇の世界モデルをつくりました。

つまり、私どもは、世界を九つの地域に分け、各地城には六つの経済部門、農業、鉱業、軽工業、重工業、建設業、およびサービス業があるとしました。

 

サービス一般ですか。

そぅ、サービス一般です。そしてわれわれは、シミュレーションモデルではなく一種の計画モデルをつくりました。言いかえれば、未来の世界にとっての目標を設定したのです。この目標は、評価関数の形で数学的に表現されました。二次計画法やその他の数学的ブログラミングの手法を用いて、この評価関数の最小化が可能となりました。このブロジェクトの目的は次の点にあります。すなわち、資源および環境に関する全地球的ないくつか

[pagina 211]
[p. 211]

の制約条件があります。もちろん、それらの制約は人口問題ゃ経済発展の問題に関わっています。にもかかわらず、現時点でより重要なことは、発展途上国のエ業化をいかにして実現するかということです。というのは、お気づきのように、これらの国々は例えば日本のような外国からの助けなしには自国の経済活動を完全に発展させることは不可能だろうと思われるからです。しかしながらこの点で困難な問題に直面します。ほとんど全ての先進国はエ業国で、これらの国々の主要な輪出品はエ業製品です。 それゆえ、もしも発展途上国が自国の工業製品を輪出したいと思っても、それを発展途上国や先進国に対して輪出しようがないのです。

 

日本は別でしょう。比較的に安い労働力があるのですから。

 

過去にはそうでした。しかし今では、状況は非常に変わっています。それに加えて、将来には、われわれは全地球的な制約に関する多数の問題に直面することになるでしよう。例えばェネルギー資源はもはや豊富だというわけにはいかず、一九八〇年代から九〇年代には希少になってしまうでしよう。エネルギー資源の価格は相当に上昇するでしょう。四倍ないしはそれ以上になるかもしれません。この種の価格上昇は、発展途上国の発展にとって、深刻かつ否定的な影教を及ぼすかもしれません。そこでわれわ れがしなければならないことは、この種の制約が一般化した場合でさえ発展途上囯の工業化を達成するための新しい方式を今見つけ出すことです。私の考えでは、最も重要なのは、工業国での工業を抑えることです。

 

抑えるとはどういう意味ですか。減少させることですか。

 

場合によってはそうです。もっと詳しくお話ししましょう。今しなければならないことは、発展途上国と先進国との間の格差を小さくすることです。おそらくこの問題の最も重要な側面は、先進国の持つ工業のバターンを変えることです。

 

あなたのお括は、六万四千ドルの赏金つきのクイズの問題のように聞こえますね。ケネス・ポールディング〔本書第一卷対談65参照〕のいわゆる「アメリカの力ウボーイ経済」を「宇宙船地球号の経済」に引き上げ

[pagina 212]
[p. 212]

るにはどうしたらよいか、という問いです。

 

何はともあれ、発展途上地域での工業水準の引き上げという結果をもたらさなければならないことは確かです。そこでおそらく最終的な答えとなり得るものについての、一つのヒントを差し上げましょう。アメリカ合衆国の総可耕地面稂を、例えばアジアのそれと比皎してごらんなさい。アジアで現在使用されている可耕地は一人当たり約〇・三四へクタールですが、これに対してアメリ力合衆国のそれは約ニ・一へクタールです。つまりアジアのほとんど六倍です。アジアではほとんど全ての可耕地が、すでに 耕作されています。すなわちアジアでは、総可耕地に対する既耕地の比率はほぼ八十バーセントで非常に商い比率となっています。アメリカでは、それは五十バーセントにすぎません。つまり一人当たり約一へクタールが依然として未使用のままなのです。おまけに、一へクタール当たりのアメリカの生産性は、アジアよりもはるかに高いのです。周知のようにアメリカの一人当たりのGNPは世界最大です。もしもアメリカが、自国のためというよりはむしろ他の諸国の発展のために輪出を行なうことができさえすれ ば、そしてその場合には世界の他の部分により多くの農産物を輪出するようになれば、それが解決をもたらし得るのです。その場合には、アメリカのGNPの中で工業が占める比率を減少させねばならなくなるでしょう“もちろん、われわれはこの問題を他の多くの側面とも合わせて論謙しなければなりません。もしもアジアで世工業を発展させたいと思えば、一連の困難に直面します。所得水準や伝統は、そのような問題の例です。所得水準が非常に低いので、教育水準も同様に低いままとなっています。すなわち、重工業を発展させる余地があ ったとしても、ほとんど不可能なのは......

 

人々を訓練することですね。

 

そのとおりです。この点については、発展途上国により多くの時を貸さねばなりません。

 

アルジェリア国立ガス会社の社長アブデルカデル、チャンデルリ〔本書対談3参照〕は、私との対談の中て、工業国の中にはノーハウや技術進歩の結果を独占しているものがあり、それが発展途上国の不利となっている、という不満を述べました。

[pagina 213]
[p. 213]

先進国から発展途上国への技術あるいは知識の移転の問題は、おそらく、発展途上国の経済発展と結びついた中心問題の一つです。ともかくわれわれは、発展途上国の時間的な発展過程を充分に考慮に入れる必要があります。その際の諸問題は非常に大きなものがあります。われわれのチームでは今、この問題に、基本的には数学的プログラミングの手法を利用することにょって、取り組んでいます。

私どもが従事している第三のブロジェクトは、石油、もしくはその他の鉱物資源の供給の制約といったいくつかの国際的条件のもとで、日本経済がとることが可能でありかつ望ましい道を探すものです。そのための方法としては、やはり二次計画法の手法が用いられており、その結果として、日本経済の脆弱性は主としてそれが持つ高いエネルギー輪入比率にある、といぅことが示されています。

第四のブロジェクトは、日本人の価値観の研究です。このブロジェクトに関与している人達は、日本の産業構造が日本人の価値基準に対して持つ関係を表わせるょぅな一個あるいは複数個のモデルを作ることを目指しています。

その種のモデルの作成には、行動科学者、社会科学者、心理学者などが参加していますか。

 

はい。その研究チームのメンバーのうちの二人は、システム科学者であり、二人は社会科学者で、そのうち一人は経済学者です。もっとも、まだ社会心理学者は入っていませんが。

 

しかしさっきのお括のような問題にとっては、心理学者が中心的な役割を果たすとは思いませんか。

 

おゥしゃるとおりですが、現在までのところ、この仕事にとっての適当な候補者がみつけられませんでした。

 

あなたの研究チームのとったアブローチと、MITのフォレス夕ーやメドゥズ流のアブローチとは、どこが違いますか。

 

やっていることが非常に違います。例えば二番目のプロジェクトをとってみましょう。その主要目的自体がすでに非常に異なっています。メドゥズの場合は、彼が示したいと思ったことは、全地球的な制約条件がどのような結果をもたらしそうか、ということでした。彼等の考

[pagina 214]
[p. 214]

えによれば、その結果次の百年の問に世界はさまざまな危機に直面することになりそうです。そこで、彼等はそれがどのような結果をもたらしそうかを示そうと試みました。日本で私どもが示そうと試みているのは、その種の全地球的な制約条件と共に所得の再分配をも考慮に入れた時、全世界であるいは日本でどのような工業の配置バターンが最善のものとなるか、ということです。また、その結果は、世界の地域ごとに全く異なったものになる、ということを明記する必要があります。メドゥズ達のチーム との基本的な違いは、ブロジェクトの目標にあると思います。私どもの場合には、最も逭要な目標は、発展途上国がもっと発展し得るためには、物的資源をどのように配分すべきか、を知ることでなければならないと思います、これが違いの第一の点です。第二点は、私どものモデルはシミュレーションモデルでもなければ予測モデルでもなくて、計画モデルだということです。つまり、われわれは目標を設定し、そして評価関数に基づいてそれを最適化することを探し出そうと試みています。われわれが主とし て探し求めているのは、未来がどのようになるかということではなくて、未来を変化させるためには何がなされねばならないかを知ることなのです。

 

未来に影響を及ぼすために、と言うのてすか。

 

そのとおりです。これらの全地球的な諸問題に対するわれわれの態度は、またわれわれのとった方法論それ自体もそうですが、フォレスターーメドゥズ流のアブローチとは非常に異なっております。

 

ローマ・クラブの日本チームの基本的なアブローチが、MITのものに比べてそんなに遠っているのはなぜですか。

 

三年前MITで交した話のことが思い出されます。その時私はローマ・クラブが準備した研究会に出席していたのですが、そこでどのょうなブロジェクトに取り組むべきかを討論しました、その時、フォレスター教授は、彼の世界モデルの原型を示しました。すでにその頃、私はそれがあまりにグローバル過ぎると考えました。例えばそのモデルには、地域を表わすバラメーターが全く入っていませんでした。もちろん、資源や環境や土地に関する全地球的、つまりグローバルな制約は存在します。それらの制約は全て 非常に深刻なものです。それはまち

[pagina 215]
[p. 215]

がいありません。しかし、それよりももっと深刻で重要なのは物質的な豊かさの分配の問題であると私には思われます。例えばィンドでは、一人当たりのGNPは百米ドル以下にすぎませんが、これはアメリヵ合衆国の一人当たりの所得の約一ないしニバーセントにすぎません。

 

とすれば、あなたのおっしキリたいのは、この種の格差を考慮に入れたモデルをつくるにはどうすればよいか、ということですか。

 

そうです。ィンドの人々は、全地球的な制約を受けているというよりは地域的な制約、つまり個々の農民に割り当てられた土地の狭さ等々の制約を受けているのです。疑いもなく全地球的な制約は深刻なものですが、われわれがみなければならないのは、そのような全地球的な制約が地域的な生活様式や地域的な経済発展に及ぼす効果なのです。私はそのような見解をフォレスター教授とメドゥズ教授に伝え、モデルを少なくとも二つの部分、つまり先進諸国と発展途上諸国のニつの部分、に分けるよう勧めまし た。しかしながら残念なことに、彼等はそのような道をとりませんでした。私の見解では、これは非常に基本的なことです。私が申し上げたいいま一つの論点は、日本で私どもが行なっているのは世界が終末に向かって進んでいるとか、あるいは否定的な考え方にょって導かれているとかいうことではなくて、われわれにできることは何かを言うことなのです。

実際面でですね。

そうです。私は技術者です、ですから私の生き方は轚告に驚いてしまうことではなくて、稹極的かつ建設的に行動することです。つまりそれがわれわれがロ一マ・クラブのための研究プロジェクトに手をつけた基本的な理由です。

(公文俊平)


Vorige Volgende

Footer navigatie

Logo DBNL Logo DBNL

Over DBNL

  • Wat is DBNL?
  • Over ons
  • Selectie- en editieverantwoording

Voor gebruikers

  • Gebruiksvoorwaarden/Terms of Use
  • Informatie voor rechthebbenden
  • Disclaimer
  • Privacy
  • Toegankelijkheid

Contact

  • Contactformulier
  • Veelgestelde vragen
  • Vacatures
Logo DBNL

Partners

Ga naar kb.nl logo KB
Ga naar taalunie.org logo TaalUnie
Ga naar vlaamse-erfgoedbibliotheken.be logo Vlaamse Erfgoedbibliotheken